2018年2月14日水曜日

バレンタインデーの三角関係


今日2月14日は、聖バレンタインのお祝い。日本でもバレンタインデーとして、女性から男性へ、愛の証のチョコレートを贈る日として、すっかり定着しました。もうこのブログでも何回か書いたように、日本ではチョコレートの販売促進日みたいになっているけれど、フィリピンを含めた諸外国では、男女どちらからでもOKで、家族や友達、先生と生徒など、幅広い愛情表現の日。

そして同じ時期に巡ってくるのが、春節(中国正月)。春節は旧暦に準拠するため、太陽歴では例年1週間から10日程度のズレが生じます。今年(2018年)は2月16日ですが、来年は2月5日という具合。この日はフィリピンの国民の祝日。

同様に、やっぱり2月中旬から3月初旬には、宗教行事である「灰の水曜日」があります。これは、カトリックで最も重要な復活祭(イースター)の46日前の節目。この日からイースターまでは四旬節(レント)と呼ばれ、イエス・キリストの荒野での40日間の断食を偲び、自らの信仰を省み、来るべき主の復活に向けて、心の準備をする期間。

復活祭は「春分の日から最初の満月の次の日曜日」で決まるので、連動する灰の水曜日も毎年日付が変わります。なお、四旬節が40日ではなく46日間なのは、途中の日曜日はカウントしないから。

飲めや歌えのお祝いであるお正月と、愛の告白をするバレンタイン。それと相反するように、断食をしたり、そこまではいかなくても肉断ちや、食事を1回だけにするなど、まるで喪に服するような灰の水曜日。それぞれ性格がまったく異なるこの3つが、年によっては同日になるのはよくあること。

3年前(2015年)は、春節の前日、つまり大晦日が灰の水曜日。大晦日に飲み食いできないなんて、敬虔なカトリックにして中国系のフィリピン人は、一体どう落とし前をつけるんでしょうか。そして今年は、バレンタインデーと灰の水曜日が重なりました。この場合、恋人同士の豪華なディナーとかは、やっぱりNGなのか?

そう言えば、本日付のまにら新聞の記事に、フィリピンのカトリック司教協議会の関係者が、恋愛ではなく信仰に集中せよとの発言があったそうです。まぁ、立場上はそう言うしかないでしょうね。

さらに今年は、このタイミングで台風まで来てしまった。ミンダナオ島の北端に上陸後、ビサヤ諸島の南を横断した、2号台風バシャングは、それほどの勢力ではなかったものの、フィリピンの中・南部に豪雨をもたらしました。このためミンダナオでは土砂崩れのため3人が犠牲になり、ビサヤ諸島全域で大雨警報。ここ西ネグロスでも、昨日と今日、州内の学校が臨時休校。

今日の朝には、台風はスールー海に抜けて、ここネグロスでは3日ぶりに日差しが戻りましたが、避難したり被害を受けた人たちは、とてもバレンタインデーを祝うどころではないでしょう。

さて、我が家の2月14日。学校が休みで息子が家にいるので、昼食は十分な量にして、夕食はそばか素麺で軽く済ませる予定。でもバレンタイン対策も怠りなく、近所のケーキ屋さんでスイーツを買い込み、裏庭に咲く花を集めた花束を用意して、家内の帰りを待っています。我ながらどっち付かずで中途半端な、バレンタインデー & 灰の水曜日になりそうです。


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