2017年12月6日水曜日

ポンセチアの真実


9月からクリスマス商戦が始まり、ラジオからはクリスマスソングが流れだすフィリピン。寒くなるわけでもなく、紅葉も雪も無縁な熱帯ということもあって、12月になっても全然クリスマスの気分になれません。私など、もう3ヶ月もクリスマスシーズンに付き合わされて、ちょっと疲れているぐらいです。

とは言え、わずかながらも季節を感じさせるものもあります。一昨年(2015年)、11月末の家内の誕生日に、小学校からの親友マジョリーがくれた一株のポインセチア。気温も日照時間も年中ほとんど変わらないフィリピンなのに、12月になると、ちゃ〜んと赤く色づき始めます。こちらでも、ポインセチアはクリスマスのシンボル。やっぱり鮮やかな赤と緑の組み合わせは、国籍を問わずクリスマスカラー。

もらったのはいいけれど、日本で市販されているような可愛らしい鉢植えサイズではなく、大人の腰の高さよりやや低いぐらい。植木鉢には大き過ぎるので、仕方なく庭の一角に植えることに。

「ポインセチアって、育てるのが難しいのよね。この子にはセティーって名前をつけたから。それじゃ、セティーをよろしく〜。」と、送り主のマジョリー。何だか、手のかかる仔犬か仔猫でも押し付けられた気分。

ところがセティー君は、まったく手のかからない健康優良児。しばらく放ったらかしにしていて、ある日気づいたら、一回りぐらい大きくなってました。2年経った今では、私の背丈に追いつこうという勢い。そして今年も律儀に、何枚かの葉が真っ赤に。



去年に比べるとペースがゆっくりなのは、ここ何ヶ月か雨が多かったからでしょうか。それにしてもポインセチアって、こんなにデカくなる植物だったんですね。調べてみたら、原産はメキシコなんだそうです。やっぱり元々気温の高い場所の生まれ。

ちなみに和名は「猩々木」ショウジョウボク。猩々とは想像上の大酒飲み妖怪。その赤い顔が名前の由来。赤い色だけのことだったら、もう少し可愛い名前にしたらいいのに。シクラメンの和名「豚の饅頭」よりはマシですが...。

ポインセチアに限らず、よく知っていると思っていた熱帯植物が、実は意外な姿だったというのは、時々あります。バナナなんて子供の頃から食べているのに、実物のバナナの木を見たのはフィリピンに移住してから。正確には木じゃなくて、多年草。一回実るとその株は枯れて、横から次のが生えてくる。

パパイヤもジャックフルーツも、成ってるのは見たことなかったし、ブーゲンビリアがあんなにトゲだらけ、というのも知りませんでした。なるほど。だからブーゲンビリアを防犯目的で、フェンスに絡ませている家が多いのか。


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