2016年10月3日月曜日

奥さまはフィリピーナ...か? その5「超遠距離恋愛」

前回の続きです。

性懲りも無く、またもや始めてしまった3000キロの超遠距離恋愛。フィエスブックやスカイプ、LINEもない1990年代。インターネットそのものが、まだ本格的に普及する前で、日本ですらダイアルアップが主流の時代でした。そもそも相手に個人アドレスがなく、ようやく勤め先のフィリピン大学の研究室に、共用のアドレスが10人に一つあるという状況。

携帯電話と安いカード通話は、私たちが結婚してから爆発的な普及拡大。ほんの少しの差で、手間もお金もずいぶんかかりました。本当に今、海を越えて恋愛しているカップルが羨ましい。

国際電話はとんでもなく高くついて、もし1時間も喋ったら関空〜マニラの往復航空券が買えるほど。どうしてもメインのコミュニケーション手段は、古典的ながら手紙になってしまいます。フィリピンでは今に至るも信頼度ゼロの普通郵便。届くのがいつになるやら、神のみぞ知るという国なので、毎回EMS(国際スピード郵便)のお世話に。

そして共通の言語は英語だけ。グーグル自動翻訳がない時代、便箋数枚の手紙を書くのも半日がかり。その代り英作文の能力は飛躍的にアップしました。以前にも投稿したことがありますが、外国語を勉強するなら、国際恋愛ほど強力なモチベーションはないでしょう。


分厚い透明ファイル二冊分のラブレター
よく書いたもんだ

これだけだったら単なる手間の問題だけだったのが、少々厄介な事が持ち上がりました。家内を紹介してくれたMさん。ある時期から明らさまに私のことを煙たがるようになり、ついには完全シカト。教会で会って挨拶しても、無視して目も合わしてくれない。フィリピン人で、家内の叔母でもある、Mさんの奥さんも同様の態度。

あまりに唐突だったので、何が起こったのか分かりません。考えてみるに、それ以前にMさん夫妻が面倒を見たのが、言葉すら満足に通じないカップルばかり。手取り足取りの世話を焼くのが当たり前。ところが私は当時でもすでに三十代半ばの大人。仕事で海外経験もかなり積んで、英語もネイティブには遠く及ばないものの、意思疎通には苦労しません。

いくら紹介してもらった恩人と言っても、男女の間のことまで微細に報告するのも変だと思ってました。不義理なことをした覚えは全くなかったけれど、どうも蔑ろにされたと感じたらしい。いきなり絶交状態になってしまったMさん。屋根に登ったのに梯子を外されたとは、このことです。

なかなか結婚まで話が進みませんね。次回に続きます。


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