2016年4月21日木曜日

フィリピンの地震

熊本で大きな地震があってから、もう一週間が経ちました。最初の大きな揺れを観測した後も、余震と呼ぶには大きすぎる地震が連続し、しかも震源が移動するという、住んでいる人たちにとっては耐え難い状況が続いているとのこと。ネットを開く度に拡大していく被害状況に、なかなかブログの投稿ができずにいました。

私は1995年の阪神大震災を尼崎の実家で経験しています。自宅付近の最大震度は5だったと思いますが、3階にいたせいか、もっと激しい揺れだったような記憶。戸棚などは全部倒れ、陶器やガラスの食器は、ほぼ全滅。まだ朝の明けない時間帯だったので、暗闇の中の揺れは本当に恐ろしかった。

今回の熊本や大分では、震度7や6という地震が頻発しているそうです。たった1回だけの震度5でもトラウマレベルの経験だったのに、これは想像を超えた恐怖でしょうね。

私たち家族が住むフィリピン。日本と同じように島国で火山が多く、日本並みに地震があってもよさそうに見えますが、意外にも滅多に地震はありません。今住んでいるネグロス島に家を建てようと思い立った10年以上前、生まれてからずっとネグロス在住で、建築関係者の義弟に話を聞いたところ「ネグロスには地震なんかないよ」との返事。

ところが移住前年の2012年に、ネグロス島の近海を震源としたネグロス島沖地震が発生しました。滅多にないと言っても皆無なわけではない。この時は地震に不慣れな人々がパニックを起こし、津波が来るというデマもあって一部では相当な混乱があったようです。実際30名以上の島民が、建物の倒壊などで亡くなりました。

私たちが移住した2013年には、ネグロスのすぐ近くにあるボホール島で、マグニチュード7.2の地震が発生。ボホールだけでなく隣のセブでも古い石造りの教会が崩れるなどして、100名を超える死者が出ています。ここシライ市でも震度3ぐらいの揺れを感じて、その時たまたま自宅で掃除していたメイドさんが、顔面蒼白になってました。やっぱり地震に慣れてないんですね。


ボホール地震で崩れた教会
出典:CNN.co.jp

これ以外にも調べてみると、1990年のバギオ大地震(マグニチュード7.8 死者1621名)、1976年のミンダナオ地震(マグニチュード7.8 津波による大きな被害)などがあります。あれほど頻繁に来る台風でも、備えをしているようには見えないフィリピン。数十年に一度、全国レベルで起こるかどうかという地震災害に対しては、完全に無防備と言ってもいい。恐ろしいことです。


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