2015年9月4日金曜日

18歳はもう大人?


このところ日本から伝わってくるニュースには「何じゃそりゃ?」と首を傾げたくなるものが多い。特に先月はオリンピックや安保法案など、実に騒々しかった。そのドサクサに紛れて...というわけでもないんでしょうけど、飲酒・喫煙を法的に認める年齢の下限を18歳以上にする件が話題に。法案ではなく、与党内での「提言」ですが、案の定あちこちから異論が出ているようですね。

選挙権を18歳以上に与えるんだから、大人扱いしよう。大人だったら酒もタバコも馬券もOK。そういう理屈なのか? 私がその年齢だった頃を思い起こすに、まだまだ子供っぽくて、とても大人とは言えませんでした。やっぱり最低でも自分の食い扶持を自分で何とかしてないと、大人の自覚は生じないような気がします。

フィリピンでの成人年齢はどうなっているかと言うと、少し前まで男女で違ってたらしい。男21歳、女18歳。その名残で日本の成人式のお祝いに近い「デビュー・パーティ」は、男女それぞれ昔の成人年齢の誕生日にします。(誰でもするわけではない。)因みにこちらでデビューは「デブ」と発音します。初めて聞いた時は、何のことかと思いました。

今では男女とも18歳で大人の仲間入り。ただし結婚や就職は21歳になるまで親の許可が必要。実態は結婚どころか16歳ぐらいで妊娠しちゃったとか、父親になってしもたなんてよく聞きますけどね。

まぁ親になる年齢は別としても、フィリピンでは大学の進学率は低いし、高校や、場合によっては小学校卒業してすぐに家計を助けるために働くのは珍しくない。大人並みの義務を要求するのなら、権利も含めて大人扱いしてやらないと不公平。我が家のメイドさんもまだ18歳なのに、ちゃんと働いて実家に仕送りしてます。

いつまでも子供でいたい「ピーターパン・シンドローム」という精神状態もありますが、一般的に子供は背伸びして大人扱いしてもらいたがるもの。でも、社会全体として子供が実年齢よりも早く大人になることを求められるのは、あまり幸せな状況とは思えません。フィリピンと日本、二つの社会を身近に見て、そんなことを感じます。


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