2015年6月21日日曜日

列福 ユスト高山右近

このところ戦国武将が流行り。昔は時代小説と言えばオっさんの読み物で、織田信長がもし現代に生きて、会社の経営者だったら...みたいな見方が多かったようです。ところが最近は、戦国武将をアニメのキャラにしてみたり、若い女性が城跡巡りをしたりとだいぶ様変わり。

とは言っても昔と変わらず人気の武将は、信長、秀吉、家康、信玄、謙信、政宗...あたりなんでしょうか? 恐らく高山右近が好きという人は少数派かも知れません。私がこのキリシタン大名を初めて知ったのは、NHK大河ドラマ「黄金の日々」で鹿賀丈二さんが演じた右近。まだ中学生ぐらいだった私は、戦国武将でも本気でイエスに殉じた人がいたのかと、驚きました。

ユスト高山右近は、現在の大阪府・高槻市や茨木市を主な所領とした武将で、豊臣秀吉によるバテレン追放の際には棄教を拒み、城も所領も捨てて流浪の身となり、徳川家康のキリシタン禁令でフィリピンに渡航しました。そして今からちょうど400年前の1615年にマニラで病没。まさに殉教者の道を歩んだ人生。


カトリック高槻教会

なぜ突然、高山右近の話をし始めたかというと、今日のニュースで高山右近がカトリックの総本山バチカンで「福者」に認定される見通しになったと報道されたからです。福者とは聖人に次ぐカトリックでの高位者。右近の場合、1930年から聖人に列するようにとの「列聖」運動が始まったそうで、85年もかかってやっと「列福」まで来たわけですね。


高槻教会にある高山右近像

高山右近は私が生まれ育った尼崎にも所縁のあった人で、家内と一緒になって新婚時代から住んだのが右近のお膝元の茨木市。そして高槻教会にお世話になって、一人息子はその教会付属の幼稚園に通わせました。そして最後がフィリピン。右近さんは迷惑がっているでしょうが、私は他人とは思えぬほど親近感を持っています。



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