2015年4月8日水曜日

棺の前の修羅場


土曜日に急逝した叔父パパボーイ。複数の妻がいて合計8人の子供の父でした。フィリピンの習慣での長い通夜が続く昨夜火曜日、最後の奥さんがマニラから到着。今まで詳しくは知らなかったんですが、この人は水商売をしていて叔父と知り合い、前夫の間に設けた二人の娘を連れて一緒になったんだそうです。

新たに三人の娘ができた後、奥さんの浮気で結婚生活は破綻。三人の娘を連れて叔父は、生まれ故郷のネグロス島に引っ越し。まるでドラマのような展開だったんですね。そしてこの最後の奥さんがかなり破滅的な性格で、酒好きで薬物中毒、異性関係も相当放埓。当然親戚中の嫌われ者で、叔父が別居を決意したのも、この母親の元では娘がまともに育たないと考えたかららしい。

しかし、こんな人でもやっぱり母親なんですね。久しぶりの再会に三人の娘たちはすっかり母になびいてしまい、今まで世話になった叔母たちを始めとする親戚一同への態度を一変させて、口も利かなくなってしまいました。三人とも地元ネグロスの学校に通っていますが、全員マニラに連れて行くと一方的に宣言して、棺の前で大喧嘩。

結局、娘とその母を残して、棺が安置されている葬儀場から全員引き上げてしまいました。う〜〜ん、感情を爆発させるのはいいけど、せめて葬儀が終わってからにすればいいのに。しかも小さな子供や親戚以外のご近所さんや友達の面前。

幸いにも私は、この修羅の現場には居合わせませんでしたが、家内からこの話を聞いてなんだかすっかり気持ちが冷めてしまいました。叔父が亡くなってから毎日夕食をたくさん作って、通夜に集まった人たちに持って行ったりしてたんですけどね。

本葬の当日には、アメリカ在住の最初の奥さんがやってくるとのこと。これは正真正銘の修羅場になるのは必至。親しい親戚や家内が葬儀の場で罵り合うのは見たくないので、私は葬式に出ないことにしました。とても残念で寂しい結末。今日はその叔父の涙のように、朝から激しい雨模様です。


69歳の叔父の誕生日を祝ったのがほんの一週間前
遠い昔のことのようです。


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