2014年10月28日火曜日

威圧する車

貧富の差が激しいけれど、最近景気がいいのは間違いないフィリピン。地方都市のここシライ市でも、新しいショッピングモールやスーパーマーケットの進出ラッシュ。1980年代、私の故郷・尼崎に、ダイエーやら西武やらが矢継ぎ早に建った、バブル期の日本を思い出します。一番実感として感じるのは、車が増えたこと。しかも新車が多い。

他の東南アジア諸国同様、多いのは日本ブランド。トヨタに日産、ホンダに三菱。それ以外では、フォード、シボレー、現代というところ。バイクに至っては、日本以外のものを見た記憶がありません。それにしてもデカい車が多いなぁ。日本国内で言うところのRV車(Recreational Vehicle)が、やたらと目に付きます。








この投稿を書くにあたって調べてみたら、このRV車という言い方は誤用なんだそうですね。正しくは、キャンピングカーを意味するそうですが、日本ではステーションワゴンとかワンボックスワゴン、ミニバンの総称になってしまったとのこと。面倒なので、RV車で通します。

フィリピンで新車を買えるというのは、かなりの高所得者層。しかも日本円で200万円を超えるような価格帯となると、完全にステータスシンボル。物価が1/4〜1/5なので、1千万円以上を車に支払うことになりますから、それも当然ですね。日本だと欧州車や国産でもセダンになるんでしょうが、ネグロス島では、コンパクトカー以外でそういうタイプは、滅多に見ません。

もう高級車と言えば、腰高で威圧感バリバリのRV車ばかり。
ガソリンの値段は変わらないので、もっと燃費のいい車に乗ればいいと思うんですが、お金があったら、他の選択肢はないと言わんばかり。道が悪いところが多いから、車高が高い方がいいってことなのかなぁ? 大家族が普通なので、6〜7人乗れることもポイントなのかも知れません。

息子が通う小学校は、シライ市内唯一の私立。朝の送迎ラッシュ時には、このRV車が列を作ることになります。不思議なのは、校門の外まで列が続いても、絶対誰も途中で子供を下ろさない。雨が降ってるのなら分かりますが、天気に関係なく、一歩でも余分に歩くのが嫌とばかりに、建物の前の屋根のある場所でないとドアを開けません。

学校に限らず、この手の車に限って、自宅に戻ってきても自分ではゲートを開けず、使用人が出てきて開けてくれるまで、延々とクラクションを鳴らし続けます。こういうのを見ると、フィリピンの金持ちって鼻持ちならないなぁと思いますね。どうにもこれが生理的にダメで、私は車で帰宅した時、軽く一回クラクションを鳴らすだけで、すぐ車から降りて自分で門扉を開けます。最初はメイドさんに奇異な目で見られました。

郷に入っては郷に従えと言いますが、この習慣には染まりたくないものですね。


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