2014年3月9日日曜日

「ダイ」と呼ばれたい

日本語で置き換えるのが、なかなか難しいフィリピンの言葉に「ダイ」というのがあります。歳下の女の子や女性に使う表現で、呼びかける時に「ダ〜イ」と言ったりします。しかし、歳下だったら誰にでも使うというのでもなさそう。
いくら歳下でも、70歳のじいさんが60歳のおばさんには言いません。

私の家内は、もう40代の後半なんですが、かなりの童顔で、確実に10歳以上は若く見られます。日本にいた時など、すごく若い女を騙して連れて帰ったみたいな、散々な言われ方をしたものですが、実は3年しか歳が違いません。

こちらでも、歳下(と言っても40は過ぎてますが)の大工さんに「ダイ」と呼ばれているので、厳密に歳下だけに使うのではなく、子供か、本当に若いか、それなりに若く見える女性に有効な愛称のようです。敢えて日本語で近いのは「お嬢さん」?

この他にも、性別や年格好によって変わる言葉がいくつかあります。
「マナン」:姉さんか姐さん。本当の姉弟や、従姉でも使うし、知り合いの歳上の女性でも使えるようです。ウチではお手伝いさんのおばさんを呼ぶ時に使います。男性形は「マノン」。

「ティタ」:おばさん。ただし日本語にある、老けていることを揶揄するニュアンスはまったくありません。本当の叔母・伯母、友達のお母さん、などに使います。これは年齢差が親子に近い人にだけに有効なようで、敬称の意味もあるようです。男性形は「ティト」。甥や姪、家内の友達の娘さんが私のことを「ティト・フランシス」と呼びます。

もしこんな言葉が日本語にあったりしたら、たいへんなことになるかもしれません。本人は「ダイ」と呼ばれることを期待しているのに、「マナン」と呼びかけてしまったら…。これは一生恨まれそうですね。

女性雑誌の特集で「ダイと呼ばれるための○○メーク」みたいな記事も、書かれるかも知れません。因みに私は、この手の言葉は、周囲の人が使っている場合以外は、怖くて使ったことがありません。


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